概要

高岡御車山祭(たかおかみくるまやままつり)は、富山県高岡市の高岡関野神社の春季例祭として毎年5月1日に開催される、約430年の歴史を持つ伝統祭礼である。7基の豪華絢爛な「御車山(みくるまやま)」が高岡市旧市街地を巡行する勇壮華麗な姿で知られ、1979年(昭和54年)に国の重要有形民俗文化財、1981年(昭和56年)に国の重要無形民俗文化財に指定、2016年にはユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の構成要素として登録された日本屈指の山車祭である。

歴史

御車山祭の起源は天正16年(1588年)、豊臣秀吉が後陽成天皇を聚楽第に迎えた際に使用された御所車を、慶長14年(1609年)に加賀藩2代藩主・前田利長が高岡城築城の祝いとして高岡の町に下賜したことに始まる。利長は7つの町に分配し、各町が独自の意匠を凝らした御車山として発展させ、現在の7基の体制が確立した。江戸時代を通じて加賀藩の篤い庇護を受け、漆塗り・金工・木彫・染織など加賀文化の粋を集めた豪華な装飾が施された。明治期以降も町衆の手で維持・継承され、戦後は高岡市の代表的な観光行事として国内外に知られるようになった。

見どころ

最大の見どころは5月1日の御車山巡行で、7基の御車山が高岡関野神社を出発し、片原町・坂下町・小馬出町・通町・木舟町・御馬出町・二番町の各町を一日かけて巡行する。御車山は高さ約7.5メートル、重さ1-2トンの大型山車で、車輪は金具で飾られ、御所車形式の優雅な姿に「鉾留め(ほこどめ)」と呼ばれる立物が天高くそびえる。前夜の宵山では提灯に灯りが入り、漆と金箔の装飾が幻想的に浮かび上がる。御車山会館では7基の本物の御車山が常設展示されており、年間を通して間近で観賞できる。

開催情報・アクセス

会場は高岡関野神社(富山県高岡市末広町9-56)を中心とする高岡市旧市街地一帯。あいの風とやま鉄道高岡駅から徒歩約10分。観覧は無料。御車山会館(高岡市守山町42)は通年営業で大人450円。

周辺観光

高岡市は加賀藩2代藩主・前田利長によって築かれた城下町として、銅器・漆器(高岡漆器)・絹織物などの伝統工芸が今も息づく工芸の町である。瑞龍寺(国宝)、高岡大仏(日本三大仏)、高岡古城公園、金屋町(鋳物発祥の地・重伝建)など歴史観光地が集中する。富山県内では立山黒部アルペンルート、五箇山合掌造り集落(世界遺産)、富山湾・氷見の海の幸など、自然・文化観光と組み合わせた周遊が可能。


出典・関連リンク

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