概要

隅田川花火大会(すみだがわはなびたいかい)は、東京都の隅田川沿い、台東区浅草(右岸)と墨田区向島(左岸)周辺の河川敷で、毎年7月最終土曜日に開催される花火大会である。第一会場(桜橋下流〜言問橋上流)と第二会場(駒形橋下流〜厩橋上流)の二会場合わせて約2万発が打ち上げられ、毎年90万人を超える人出を記録する。毎年8月開催の江戸川区花火大会とともに東京二大花火大会の一つに数えられ、東京スカイツリーを背景にした花火は夏の風物詩として国内外に広く知られている。

歴史と由来

隅田川での花火の起源は、江戸時代に隅田川の船遊びが許された納涼期間の開始日に、花火師の鍵屋・玉屋が自らの花火を宣伝する目的で大々的に打ち上げたことにさかのぼる。なお「享保18年(1733年)に8代将軍徳川吉宗が飢饉・疫病の死者慰霊のために水神祭で花火を上げたのが起源」という説が広く流布してきたが、福澤徹三の研究(2018年)により、この言説は明治中期から昭和初期にかけて徐々に創作されたものであり、歴史的事実とはかけ離れていることが明らかにされている。実際の新聞記事では明治20年代まで開始時期の記述は一定せず、花火業者の広告目的で始まったと書かれていた。

近代の両国川開きは、1897年(明治30年)に見物客の重みで両国橋の欄干が崩落し多数の死傷者を出す大惨事に見舞われるなど波乱もあった。第二次世界大戦による中断を経て、1948年(昭和23年)には第一回全国花火コンクールが開催され復活した。しかしその後、周辺の交通規制の社会問題化や隅田川の水質汚濁などにより、川開き花火は1961年(昭和36年)を最後にいったん途絶える。

その後、水質浄化が進んだことを受けて1978年(昭和53年)、打ち上げ会場を上流に移し「隅田川花火大会」と名を改めて復活した。以後ほぼ毎年続けられ、現在に至っている。

見どころ

最大の見どころは、第一会場で行われる花火コンクールである。全国の花火業者10社が技を競い、コンクール玉を含む創作花火が次々と打ち上げられる。第二会場では1万発を超える花火が夜空を埋め尽くし、東京スカイツリーと花火が一枚の画に収まる構図は本大会ならではの絶景として人気が高い。下町情緒あふれる浅草・向島の街並みと、隅田川の水面に映る光の競演も見ものである。

なお過去には2023年に過去最多の約103万人が訪れた。雑踏事故防止のため立ち止まっての観覧は制限され、順路に沿って巡回する形式がとられている。

開催情報・アクセス

開催日は毎年7月最終土曜日で、打ち上げは夕刻から夜にかけて行われる。荒天等の場合は中止となり、開催可否は当日朝8時に判断される。第一会場の最寄駅は浅草駅・押上駅・とうきょうスカイツリー駅・曳舟駅、第二会場は浅草駅・蔵前駅・両国駅・浅草橋駅。いずれも当日夕刻から大変混雑するため、早めの到着と帰路の分散が推奨される。観覧は無料。

周辺の見どころ

会場周辺は浅草寺・雷門・仲見世通り、東京スカイツリータウンといった東京有数の観光名所が集まるエリアである。隅田川を挟んで下町の風情と現代的なランドマークが共存し、花火大会と合わせて浅草観光・スカイツリー観光を組み込んだ旅程が立てやすい。屋形船から花火を楽しむ伝統的な納涼の過ごし方も根強い人気がある。

関連情報

  • 開催月: 7月最終土曜日(夏)
  • 都道府県: 東京都(関東)
  • 会場: 隅田川沿い(浅草・向島周辺)二会場
  • 打ち上げ数: 約2万発
  • 旧称: 両国川開き大花火 / 現名称での初回: 1978年

出典・関連リンク

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