山王祭(さんのうまつり)は、東京都千代田区にある日枝神社(ひえじんじゃ)の祭礼で、神田祭・深川祭とともに「江戸三大祭り」の一つに数えられる。本祭りは2年に一度、6月中旬に行われ、神田祭とは隔年で交互に本祭りが営まれる、江戸を代表する格式高い祭りである。

日枝神社は、江戸城の鎮守として徳川将軍家から篤い崇敬を受けてきた由緒ある神社である。山王祭も神田祭と同様、将軍が上覧する「天下祭」として、江戸時代には山車が城内に入ることを許された。皇居や国会議事堂、霞が関といった日本の政治の中枢を氏子地域に抱える、まさに首都の中心で営まれる祭りである。

祭りの最大の見どころは、本祭りで行われる「神幸祭(じんこうさい)」である。王朝装束をまとった総勢約500人の祭礼行列が、鳳輦(ほうれん)2基や宮神輿を中心に、約300メートルにわたって連なり、東京の中心部を約11時間かけて巡行する。雅やかな王朝絵巻さながらの行列が、現代の高層ビル群を背景に進む様は、伝統と現代が交差する東京ならではの光景である。約400年の歴史を誇る山王祭は、江戸城の守り神に捧げられた、首都の初夏を彩る荘厳な祭礼である。


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