概要
毛馬内の盆踊(けまないのぼんおどり)は、秋田県鹿角市十和田毛馬内地区で毎年8月21日から23日の3日間にわたって執り行われる、お盆の精霊送りを起源とする伝統的な盆踊りである。「毛馬内の盆踊」として1998年に国の重要無形民俗文化財に指定され、西馬音内の盆踊(羽後町)、一日市の盆踊(八郎潟町)と並ぶ「秋田三大盆踊」のひとつに数えられる。
歴史
起源は南北朝時代にまで遡るとされ、約700年の歴史を持つと伝えられる。鹿角地方は中世から南部氏の統治下にあり、戦死者や祖先の霊を慰めるための盆踊りとして地域に根付いた。江戸時代を通じて南部藩の保護を受け、明治以降も地元の保存会を中心に伝統が守り継がれてきた。「大の坂(だいのさか)」と「甚句(じんく)」の2種類の踊りで構成され、それぞれ異なる起源と性格を持つ。
見どころ
最大の特徴は、踊り手が顔を白い手ぬぐいで覆い隠す独特の装束である。これは盆踊りが精霊送りの神事である神聖さを表すと同時に、男女の差別なく死者を悼む平等の精神を象徴するとされる。踊りは「大の坂」(大の坂峠の合戦で散った武士を悼む荘厳な踊り)と「甚句」(甚句節に合わせた軽快な踊り)の2部構成で、いずれも篝火を囲んで輪になって踊られる。会場は毛馬内本町通りで、両側に篝火が並ぶ通りが踊り手で埋め尽くされる光景は幽玄美にあふれる。
開催情報
開催地は秋田県鹿角市十和田毛馬内本町通り。最寄駅はJR花輪線「十和田南駅」徒歩約15分。開催期間は毎年8月21日から23日の3日間。踊りは各日19:30頃から22:00頃まで。観覧は無料で、観光客も装束を着用して踊りに参加することができる(保存会で装束貸出あり・要事前申込)。8月下旬の鹿角は夜間冷え込むことがあるため、薄手の羽織りものを持参するとよい。
周辺の見どころ
鹿角市は十和田八幡平国立公園の南玄関に位置し、十和田湖・八幡平・後生掛温泉などの観光地が至近にある。世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産「大湯環状列石」は車で約20分。康楽館(明治・大正期の現役芝居小屋・国指定重要文化財)、史跡尾去沢鉱山も鹿角市内にあり、文化遺産と自然を組み合わせた旅程が組みやすい。きりたんぽ発祥の地として、本場のきりたんぽ鍋も味わえる。
出典・関連リンク
- 📚 出典: Wikipedia, Wikidata (CC BY-SA 4.0)
- 🇯🇵 Wikipedia (日本語)
- 🔁 English version: Kemanai no Bon-odori