概要

竿燈まつり(かんとうまつり)は、秋田県秋田市で毎年8月3日から6日までの4日間にわたって行われる、五穀豊穣・無病息災・厄除けを祈念する伝統行事である。重さ50キログラム、長さ12メートルにも及ぶ「竿燈(かんとう)」と呼ばれる竹竿に46個もの提灯を吊るし、それを腰や額、肩、手のひらで支える妙技を披露する。青森ねぶた・仙台七夕と並んで「東北三大祭り」に数えられ、1980年(昭和55年)に国の重要無形民俗文化財に指定されている。

歴史

竿燈の起源は宝暦年間(1751-1764年)以前に遡るとされ、当時の秋田藩で行われていた「ねぶり流し」という眠気払いの行事と、五穀豊穣を祈願する七夕の風習が融合して成立したと伝わる。藩政期には町人文化として発展し、寛政元年(1789年)の津村淙庵『雪の降る道』に竿燈らしき行事の記述が残されている。明治・大正期には一時衰退したものの、昭和初期に地元有志により復興、戦後は秋田市の観光行事として大規模化し、現在では国内外から多数の観光客を迎える夏祭りに発展した。

見どころ

最大の見どころは毎晩18:50頃から始まる「夜本番」で、約280本もの竿燈が約2万個の提灯の灯りを揺らしながら大通りを埋め尽くす光景は圧巻。差し手(さして)と呼ばれる演者が「ドッコイショ、ドッコイショ」の掛け声と共に、流し・平手・額・肩・腰の5つの技を披露する。提灯の灯りが稲穂のように揺れる姿は、五穀豊穣を象徴する原初の祈りの形を伝える。日中には「妙技会」が開催され、技の優劣を競う競技形式の演技も楽しめる。

開催情報・アクセス

会場は秋田県秋田市の竿燈大通り(山王十字路から二丁目橋まで約800メートル)。JR秋田駅から徒歩約15分。観覧席は有料(前売り2,700-3,500円)、自由観覧は無料。4日間で約130万人の観光客が訪れる。

周辺観光

秋田市内には千秋公園(久保田城跡)、赤れんが郷土館、秋田県立美術館、ねぶり流し館(竿燈の常設展示)など歴史・文化観光資源が集中する。郊外には男鹿半島・なまはげ館、田沢湖、角館武家屋敷、乳頭温泉郷などの観光地が広がり、夏季は秋田名物・きりたんぽ、稲庭うどん、比内地鶏、地酒の蔵元巡りなど食文化も堪能できる。


出典・関連リンク

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