深大寺鬼燈まつりは、東京都調布市の深大寺で毎年7月の3連休に開催される夏の風物詩であり、東京西部で最も親しまれている真夏の縁日の一つである。深大寺の参道や境内に並ぶ約120軒のほおずき店が、朱色に染まった実をたわわに付けたほおずき鉢を売り、来場者は涼やかな鈴の音と緑陰に包まれて夏の入りを楽しむ。

深大寺は奈良時代の733年(天平5年)に開かれたとされる関東屈指の古刹で、本尊の白鳳期釈迦如来倚像は国宝に指定されている。浅草寺に次ぐ東京で2番目に古い寺としても知られ、武蔵野の面影を残す広大な境内には参道沿いに名物のそば店が並ぶ。鬼燈まつり期間中はこの参道に加えて、境内・元三大師堂・釈迦堂周辺まで露店が広がり、寺院ならではの厳かさと縁日の賑わいが共存する独特の雰囲気が生まれる。

ほおずきは古くから「鬼灯」と書かれ、お盆に祖先の霊を迎える際の提灯に見立てられる縁起物として、また実から取れる成分が薬用に用いられたことから、夏の魔除けと無病息災の象徴として親しまれてきた。深大寺の鬼燈まつりは、東京都内では浅草寺のほおずき市と並ぶ規模を誇り、より落ち着いた寺町の雰囲気の中でほおずきを選べることから、毎年家族連れや写真愛好家、地元の常連客で賑わう。

期間中は寺院による特別な法要や、お練り行列が行われる日もあり、深大寺そばの食べ歩き、地ビール「深大寺ビール」、団子や和菓子など武蔵野の味覚も楽しめる。隣接する神代植物公園のバラ園や芝生広場と組み合わせれば、半日から一日かけて緑豊かな調布の自然と寺院文化を堪能できる。

アクセスは京王線調布駅から京王バスで約15分、JR三鷹駅・吉祥寺駅からも小田急バスで深大寺前まで直行できる。新宿から京王線特急で約20分という都心からの近さも魅力で、東京観光の合間に立ち寄れる隠れた夏の名所として、近年は海外からの旅行者にも知られるようになってきている。


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