姥神大神宮渡御祭(うばがみだいじんぐうとぎょさい)は、北海道檜山郡江差町(えさしちょう)の姥神大神宮の例大祭で、毎年8月に行われる。370年以上の歴史を誇る北海道最古の祭りとされ、絢爛豪華な山車(やま)が日本海に面した港町・江差を練り歩く、北海道を代表する勇壮な祭礼である。

江差は江戸時代、ニシン漁と北前船(きたまえぶね)交易で大いに栄えた港町で、「江差の五月は江戸にもない」と謳われるほどの繁栄を極めた。その豊かな経済力を背景に、本州の祭礼文化が伝わり、豪華な山車文化が花開いた。祭りで巡行する13台の山車は、本州由来の精巧な彫刻や人形で飾られ、北の港町に華やかな彩りを添える。

祭りは三日間にわたって行われ、最大の見どころは山車の巡行である。「ソーラン」の掛け声とともに、笛や太鼓の祭囃子を奏でながら、巨大な山車が江差の町を練り歩く。なかには300年近い歴史を持つ人形を載せた山車もあり、その歴史の重みを感じさせる。ニシン漁で栄えた往時の繁栄を今に伝える姥神大神宮渡御祭は、北海道開拓以前から続く歴史と、海とともに生きてきた江差の人々の心意気を伝える、北の大地の貴重な祭礼である。


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