飯田町燈籠山祭り(いいだまちとろやままつり)は、石川県珠洲市(すずし)飯田町の春日神社の祭礼で、毎年7月20日・21日に行われる山車祭りである。能登半島の先端に位置する珠洲市の夏を彩る伝統行事で、「燈籠山(とろやま)」と呼ばれる巨大な人形を載せた山車が町を巡行する、勇壮かつ華やかな祭りとして知られる。

この祭りの最大の特徴は、その名の通り「燈籠山」と呼ばれる高さ16メートルにも及ぶ巨大な山車である。山車の最上部には、その年の話題や故事にちなんだ大きな人形が据えられ、町を見下ろすようにそびえ立つ。かつては高さ20メートルを超えるものもあったと伝えられ、能登に数多く伝わる「キリコ祭り」の流れをくみながらも、独特の発展を遂げた珠洲ならではの山車文化を体現している。

祭りでは、燈籠山とともに「キリコ」と呼ばれる奉燈(ほうとう)が担ぎ出され、笛や太鼓のお囃子に合わせて町を練り歩く。夜になると山車や奉燈に灯りがともり、闇に浮かび上がる巨大な人形と無数の明かりが幻想的な光景をつくり出す。約350年の歴史を誇るこの祭りは、能登の最先端の地・珠洲に根づいた人々の祈りと心意気を、今に力強く伝えている。


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