たけふ菊人形は、福井県越前市の武生中央公園で毎年10月上旬から11月上旬にかけて開催される、日本有数の菊の祭典です。1952年(昭和27年)に始まり、半世紀以上の歴史を重ねてきた「日本最大級の菊人形展」として知られています。秋の深まりとともに、色とりどりの菊花が会場を埋め尽くし、越前の街を華やかに彩ります。

この祭りの主役は、なんといっても「菊人形」です。生きた菊の花を衣装に見立て、歴史上の人物や物語の名場面を立体的に表現した菊人形は、職人の高度な技術の結晶です。胴殻(どうがら)と呼ばれる人形の骨組みに、咲き誇る菊を丹念に挿し込んでいくことで、人物の衣装が形作られます。毎年テーマが設定され、大河ドラマや歴史物語にちなんだ場面が、菊の花によって生き生きと再現されます。

会場には、菊人形のほか、丹精込めて育てられた様々な品種の菊花が展示され、菊の名品が競い合う品評会も行われます。大輪の菊、繊細な懸崖(けんがい)づくり、盆栽仕立てなど、多彩な菊の表情を楽しむことができます。

また、たけふ菊人形は花の展示だけでなく、レビューショーや遊園地のアトラクションなど、家族で楽しめる催しも充実しており、地域の一大行楽イベントとして親しまれています。越前打刃物や越前和紙といった伝統工芸でも知られる越前市。その文化の豊かさを背景に、秋の福井を代表する祭りとして、たけふ菊人形は多くの来場者を迎え続けています。


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