知立まつり(ちりゅうまつり)は、愛知県知立市の知立神社で毎年5月に開催される祭礼である。隔年で「本祭(ほんまつり)」と「間祭(あいまつり)」が交互に行われ、本祭の年には壮麗な山車の上で演じられる「山車文楽」と「からくり」で全国的に知られる。

本祭の最大の見どころは、5輌の豪華絢爛な山車である。江戸時代に始まったとされるこの祭りでは、山車の舞台で人形浄瑠璃(文楽)を上演する「山車文楽」と、糸操りによって精巧な人形が芝居を演じる「山車からくり」が奉納される。一つの山車の上で文楽とからくりの両方が演じられるのは全国的にも珍しく、その芸術的価値の高さから注目を集めている。

知立は東海道の宿場町「池鯉鮒宿(ちりゅうしゅく)」として栄えた歴史を持ち、知立神社は「まむし除け」の信仰でも知られる古社である。山車の上で繰り広げられる繊細な人形芸は、江戸時代の町人文化が育んだ芸能の粋を今に伝えるものである。1990年に「知立の山車文楽とからくり」として国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年には「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録された、尾張・三河を代表する春の祭礼である。


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