概要

那売佐神社(なめさじんじゃ)は、島根県出雲市東神西町(ひがしじんざいちょう)に鎮座する式内社で、葦原醜男命(あしはらしこおのみこと、大国主神の別名)を主祭神として祀る古社である。『延喜式神名帳』に記載される出雲国神門郡の式内社の一座で、出雲神話の中核をなす大国主信仰の一翼を担う。

歴史

『延喜式神名帳』(927年)に式内社として記載される那売佐神社は、創建年代は不詳ながら、出雲国風土記(733年成立)にも関連記述があり、奈良時代以前まで遡る古社である。祭神の葦原醜男命は大国主神の異名で、国土経営と医薬・縁結びの神として知られる。出雲地方は古代より大国主神を中心とした神話体系の本拠地であり、那売佐神社もそうした出雲信仰の枠組みの中で地域の中核的存在として機能してきた。中世以降は地元の鎮守として存続し、明治期に郷社に列せられた。

見どころ

社殿は出雲大社造を簡素化した近世建築で、出雲地方特有の大社造系の意匠を残す。境内には古代神西湖の名残を伝える地形が見られ、出雲国風土記の世界観を体感できる場所として研究者にも注目されている。例祭は秋季10月で、地元氏子による神事と神楽の奉納が行われる。

開催情報・アクセス

JR山陰本線出雲市駅から車・タクシーで約20分。一畑バスの神西経由路線も利用可能。境内参拝は終日自由。秋季例祭は毎年10月。

周辺観光

出雲市内には出雲大社(縁結びの神様)、稲佐の浜、日御碕神社・日御碕灯台、出雲文化伝承館など、出雲神話の聖地が集中する。神西湖周辺は静かな田園地帯で、神話の里らしい風情が今も残る。


出典・関連リンク

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